春風の心地よい季節になりましたね。この春、注目されている新しいことと言えば「電力自由化」があります。電力小売り各社のサービスや料金の違いがテレビで特集されるなど、多くの人の関心を集めています。今まで選択の自由が無かったものが選べるようになるのですから、今一度家計を見直して…と考える人が多いのでしょうが、ちょっと面倒だな、煩わしいなと感じる人もいるかもしれません。一般的には「選択肢が多い=自由度が高い」と、選択肢が多いことは良い風潮とされていますが、果たして選択肢が増えることは本当に良いことなのでしょうか。実は「選択肢の多さが逆に人々の幸福度を下げている」と言う心理学者もいるそうです。その理由は、まず1つ目として「選択肢が多いと選ぶのが難しくなる」ということ。そして2つ目は「選ばなかったもう一方の方が良かったかもしれない…と後悔してしまい、結局自分が選んだものに対しての満足度が下がってしまう」からなのだそうです。例えば、お店に洋服がたくさん並んでいたとしても、自分に似合う一着を見つけることがどれほど大変なことか、女性ならご存知ですよね。また、サラダのドレッシングの種類が多すぎて、結局定番を選んでしまうなんてこともありがちです。すると、いつもの味のサラダを食べながら、「やっぱり違う味を試してみれば良かった」と思ってしまうことも。選択肢が多いと言うことは自由がある代わりに、決めるためのエネルギーをたくさん使う必要があるのです。完璧な選択などないのだから、最善の選択をすることにたくさんのエネルギーを使うよりも、「そのとき自分が選んだ選択が一番だ」と思う方が幸福度を上げるには良いと言っています。変化の多いこの時期は、意外に疲れがたまりやすいもの。 選ぶことにエネルギーを費やすのではなく、自分の選択を信じてハッピーな毎日を過ごしましょう。
理事長 山本成允